読み始めたら止まらないミステリー小説8選！30日無料で読む方法も紹介

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」

湊かなえ「告白」は、上記のセリフからはじまる。

「おそらくこの結果で着地するんだろうな…」という予想を見事に裏切ってくれた作品。

登場人物がそこまで多くなく、確認のために読み返すことがないため、ミステリー小説初心者向けの本。

『このミステリーがすごい! 2023年版』、『ミステリが読みたい! 2023年版』の二冠達成の爆弾。

さえない憎たらしい中年男性「スズキタゴサク」が、わざと警察に捕まり取り調べを受ける。

スズキタゴサクは、「東京で頻発している爆弾事件の真相に迫る情報を知っている」と警察に告白。

爆弾に関するヒントを解いたり、実際の爆弾を探したり、スズキタゴサクの本当の狙いを解いたり…、ハラハラ・ドキドキが気を緩めることなくラストまで継続。

ミステリー大賞をダブルで受賞するだけあって、最高傑作に仕上がっている。

ホラーに近い、というかほぼホラー寄りのミステリー小説「殺戮にいたる病」。

犯行の内容が詳細に書かれているので、心臓の弱い方にはおすすめしない。

ただ、「大どんでん返しの小説は何？」と聞かれたら多くの人がこの作品を挙げるように、残虐性をくつがえす仕掛けがとにかく秀逸。

読み終わった後のゾクゾク感を感じたいなら、恐怖はこころの奥にソっとしまって手に取りたい本。

IT分野で急成長している企業「スピラリンクス」は、はじめて新卒採用試験を実施。

最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、「一カ月後までにチームを作り上げ、役員プレゼンをする」というもの。

全員で内定を勝ち取るため、六人の就活生は互いに協力し合いながら課題に取り組んでいくが、期の途中で「採用は一人のみ」と企業が宣告。

一つの席を争うことになった六人は途端に態度が豹変、泥沼ゲームがスタートする。

裏切り・蹴落とし合い・疑念など、引くくらいドロドロしたやり取りがこの作品の魅力。

ラスト、怒涛の伏線回収は爽快さを感じるほど。

親の仕事の都合で転校してきた榊原恒一は、眼帯をしている女子（ミサキメイ）とに話しかけるようになる。

だが、同じクラスの生徒・先生はミサキメイの存在に気づいていないのか、まるで居ない人のような対応。

違和感を感じているうちに、このクラスに関わる生徒が何人も亡くなっていく…。

ページをめくるごとに高まる緊張感と恐怖感。

小説がヒットしてアニメ化された作品だが、圧倒的に原作の小説がおもしろい。

孤島の研究所で、両親を殺害した疑いから完全に隔離された生活を送る天才工学博士少女・真賀田四季（まがたしき）。

彼女の部屋から、ウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体がロボットに乗って現れる。

偶然、大学のゼミ合宿で島を訪れていたN大助教授・犀川創平（さいかわそうへい）と女子学生・西之園萌絵（にしのそのもえ）。

二人は、残されたメッセージをもとに不可思議な密室殺人に挑む。

休職中の刑事（本間）は、本間の親戚の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことに。

彼女の失踪は事件との関係はうすく、自らの意思で行方をくらましていることが発覚。

刑事の本間は、クレジットカードの自己破産に関係があることに気づく。

クレジットカードによる自己破産問題や戸籍の乗り換えなど、現代の社会問題をあぶり出していく作品。

宮部みゆきさんは、繊細な心理描写がほんとウマい。ボリューミーな本だが、スラスラ読めてしまうのはさすが。

「献身」とは、誰かのために一身をささげて尽くすこと。

シングルマザーとその娘が犯した罪を隠蔽するため、隣人の石神（湯川が大学生時代の同級生）が献身するストーリー。

生涯孤独な石神が二人のために罪をかぶろうとする姿を見ていると、こころが締め付けられる。

湯川と石神のやりとりや、ラストの石神が叫ぶシーンなど、見どころ満載。