【50人に聞いた】湊かなえの小説はどれが面白い？おすすめ5選を紹介！

湊かなえさんの作品はいろいろ読みましたが、デビュー作が一番面白いです。

それぞれにみな、闇を抱えた毒のあるキャラクターが自分のなかにある感情を事件として具現化していく過程が、とても刺激的で読み手を飽きさせることがありません。

最後の最後で読者の予想のはるか上をいく展開は、イヤミスでありながら絶妙な爽快感があります。

作者のしてやった顔が思い浮かぶようで、手の上で遊ばれる感覚を覚える。

ミステリーとしては、正統派であると思います。

松たか子さん主演の映画を見たのがきっかけで手に取りました。

普段私はミステリーやホラー作品は好きでよく読むものの、暗い内容がずっと続くのはあまり受け付けないのですが、この小説は悲しい出来事が淡々と綴られているのにも関わらず、どんどん夢中になって読み進めてしまい、気づいたらあっという間にラストでした。

イヤミスと呼ばれるのにふさわしいラストでしたが、読み終わった私はなぜか爽やかな気分で満たされておりました。

他にも何作か湊かなえ先生の本はよみましたが、やはり最初に受けた衝撃が強かったので、こちらの作品を選ばさせていただきました。

登場人物たちのそれぞれの視点から描かれるストーリーが非常に魅力的な作品です。

はじめの疑問点が物語を読み進めていくうちに分かっていき、つい続きが気になって読み進めてしまいました。

過去のトラウマや歪んだ愛情の中で登場人物たちが何を思い、どのような行動を取るのかがわかっていく過程が良かったです。

特に、最終的に真相が分かったときやその結末に至るまでの展開が素晴らしいと思いました。

人間関係や心理描写が上手に描かれてあり、湊かなえさんの魅力が詰まった一冊だと感じます。

Nのためは、小説とドラマどっちも好きな作品です。

ぼく自身、主人公と同じように離島出身で置かれている立場も似ていた事もあり、作品を読み始めました。

主人公のどん底からの這い上がるための努力は勇気をもらいました。

作品は殺人など出てきてシリアスですが、その中で登場人物がみんな好きな人を守るため行動をしていて本当に考えさせられました。

この小説は繰り返し読んでも、ドラマを観ても本当に飽きないです。

湊かなえさんお得意のイヤミス作品。

殺人を犯してしまう人物も含めて、嫌な奴という感じではなく、全ての登場人物の行動や気持ちが分かってしまうところが、「告白」と真逆だなあと思います。

湊かねえさんの作品は、人間の嫌な部分にフォーカスされることが多いですが、夜行観覧車は嫌な部分というよりも人間の弱さが描かれている気がします。

自分も登場人物の立場を考えると、同じような状況に陥ってしまう可能性があり、登場人物たちを気持ちが理解できます。

湊かなえさんの代名詞である「イヤミス」を一番強く感じた作品。

殺人事件をきっかけに家族が崩壊していく話。

登場人物がそれぞれに嫌らしく憎たらしく、でも人間臭くて、抱えている負の部分に共感したくないと思いつつ、共感してしまう。

こんな風に考えちゃいけないけど、考えてしまうだろうな、と。

ドラマは見ていないけど、映像化はさらに後味悪そう…。展開が気になるのでどんどん読み進めてしまうが、後味は悪い。

また、子どもをもつ母親として、自分の育児に一抹の不安を覚えずにはいられなくなる。

宝石を題材とした7つの作品が載った短編集で、どの作品もどんどん読み進めたくなる面白さがありました。

湊かなえさんは「イヤミス」の作品を得意としている印象があり、この短編集もそれぞれの登場人物が感じる罪悪感や恨みなどの感情がひしひしと伝わってきた。

作品一つ一つは短いストーリーなので手軽に読めるし、かといってサラッと終わってしまう作品ばかりを集めたものとは違って、1冊読み終わる頃には長編の作品を読んだような満足感も感じられました。

恩返しをテーマにした短篇7つ。評判ほどではないのでは？と、少し不安になったけれど、読み進めていくうちに、どんどん湊ワールドに引き込まれました。

子供用歯磨き粉に執着する放火おばさんの正体(真珠)。

前科あり老人施設に暮らすおいちゃんからのプレゼント(ルビー)。

助けた雀が人に化けて結婚詐欺を暴いてくれたファンタジー(ダイヤモンド)。

家族の秘密を密告する迷惑な隣人(猫目石)。

元議員のDV夫を殺害した妻と助けに来た旧友弁護士の友情(ムーンストーン)。

人身事故で亡くなった愛する彼が悪徳商法で指輪を売るバイトをしたことを知った後の女の人生(サファイア/ガーネット)。

ダイヤとムーンと最期2篇が好きだった。全部超面白かった。

三人の主人公が登場する物語。

最初は「この三人は関わりがなさそうだけど、どういう関係なんだろう？」と分からないまま読み進めていくうちに、だんだんと謎が解き明かされていきます。

終盤で三人の関係が分かった瞬間「ああー！」と素晴らしいアハ体験ができました。

すべてわかってからもう一度読み返したくなります。タイトルも「そういう意味だったのか」と深くうなずけます。

イヤミスの女王と呼ばれる湊かなえさん、この作品は読了後にしんみりと幸せな余韻に浸れる作品でした。

祖母、母、娘といった親子三代にわたっての物語で、時間的な壮大さが感じられます。

作者が湊かなえということもあって、女性の心の動きの描写がリアルです。

あまりのリアルさに、自身の経験と重ね合わせて考えてしまいました。思い出や当時の心境がまざまざと思い出されます。

また、壮大さの中に身近な日常が潜んでいるのもこの作品の魅力だと感じます。

この作品を通して、きんつばが度々出てくるのですが、とてもおいしそうに描かれているので読み進めるたびにきんつばが食べたくなってきます。